バレンタインがめんどくさくて憂鬱…心が疲れるのは普通ですか?

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20代女性(学生)

バレンタインが近づくと、毎年なんとなく気持ちが重くなります。
恋人がいるわけでもないし、本命チョコを渡す相手がいるわけでもありません。
それでも、職場や周囲の雰囲気、SNSの投稿を見るたびに、何かしなきゃいけないような、取り残されているような気持ちになります。

正直、チョコを選ぶのも、作るのも、渡すのも、考えるだけで疲れてしまいます。
も、そんなふうに感じる自分は冷たいのではないか、空気を読めていないのではないかと、どこかで自分を責めてしまいます。

バレンタインが憂鬱だと感じるのは、やはりおかしいのでしょうか。

ココラボからの回答

ご相談ありがとうございます。
バレンタインが近づくと、なんとなく気持ちが重くなる、疲れてしまう。
そんな感覚を抱きながらも、理由がはっきりせず、自分を責めてしまう方は少なくありません。

恋人がいるかどうか、チョコを渡す予定があるかどうかに関わらず、この時期特有の空気や周囲の反応に、心が引っ張られてしまうこともあります。
でも、そのしんどさは、性格や努力の問題なのでしょうか。

この記事では、バレンタインが憂鬱に感じられる背景を、実際のデータや心理の視点から一緒に整理していきます。答えを急がず、気持ちの置きどころを探すように読み進めてみてください。

バレンタインが憂鬱・疲れると感じる女性は少なくない

バレンタインがしんどいと感じると、「みんなは楽しんでいるのに」「自分だけ冷めているのでは」と孤立した気持ちになりやすいものです。
ですが、実際の数字を見てみると、この感覚は決して特別なものではないことが分かります。

実際にプレゼントを渡す人は47%ほど

調査によると、今年バレンタインに何らかのプレゼントをする予定がある人は、全体でおよそ半数ほどです。
昨年と比べても大きな変化はなく、多くの人が当然のように参加している行事、とは言い切れない状況が見えてきます。

年代別に見ると、その傾向はさらに分かりやすくなります。
女子高生では渡す割合が高い一方で、未婚の30代以降になると、その割合は3割前後まで下がっており、年齢や立場が変わるにつれて、バレンタインとの距離感が自然と変化していることがうかがえます。

参照:日本インフォメーション(株)調べ

この結果は、渡さない選択をしている人が一定数いること、そしてバレンタインが必須の行事ではないことを示しています。
やらない、距離を置く、という関わり方も、すでに多くの人が選んでいる一つの形です。

なぜバレンタインは面倒・憂鬱になりやすいのか

バレンタインがしんどいと感じる背景には、その人の気分や性格だけでは説明しきれない要因があります。
この行事そのものが、気持ちに負荷をかけやすい構造を持っているからです。

ここでは、バレンタインが憂鬱になりやすい理由を、いくつかの視点に分けて整理していきます。

期待と比較が同時に起きやすい行事

バレンタインは、気持ちを伝える日、特別な日として語られがちです。
その一方で、周囲の動きが目に入りやすく、他人と自分を比べやすい行事でもあります。

誰が渡したのか、何を用意したのか、もらったかどうか、どんな反応だったのか。
こうした情報が、職場や学校、SNSなどを通して断片的に入ってきます。

そのたびに、自分はどうなのか、足りていないのではないかと、無意識のうちに比べてしまうことがあります。
期待と比較が同時に起きる状況は、楽しさよりも緊張や不安を生みやすくなります。

面倒くさい・気が重いと感じる人は多数派

実際に、バレンタインを面倒くさい、気が重いと感じている女性は少なくありません。
調査では、女性全体の7割以上が、バレンタインに対してそうした気持ちを抱いていると答えています。

特に30代女性では、その割合がさらに高く、多くの人が負担を感じていることが分かります。
この数字は、楽しめていないのは自分だけ、という感覚が現実とは必ずしも一致していないことを示しています。

参照:ゴリラクリニック調べ

心理的に見ると、バレンタインは、感情労働と呼ばれる「感情をコントロールし続ける力」が求められやすい行事です。

  • 気を遣う
  • 空気を読む
  • 相手や周囲に配慮する。

その積み重ねが、面倒くさい、疲れるという感覚につながっていくのは、ごく自然な反応と言えます。

やりたい気持ちより義務感が先に立つ

本来、誰かに何かを渡す行為は、やりたいからやる、という自発的なもののはずです。
ですが、バレンタインでは、やらないといけないのではないか、という義務感が先に立ちやすくなります。

周囲が動いている中で何もしない選択をすると、浮いてしまうのではないか、冷たいと思われるのではないか。
そんな不安が、気持ちを縛ってしまうことがあります。
義務感が強くなるほど、行事は楽しみではなく、負担として感じられるようになります。

人間関係の調整コストが高い

バレンタインでは、誰に渡すのか、どこまでやるのか、渡さなかった場合にどう受け取られるのかなど、細かな判断が次々と求められます。

このような人間関係の調整は、思っている以上にエネルギーを使います
特に、職場や友人関係など、距離感が複雑な場面では、その負担は大きくなりがちです。

考えることが多い行事ほど、気持ちが重くなるのは自然な流れです。バレンタインが憂鬱になりやすいのは、こうした構造そのものが影響しています。

めんどくさいと感じる自分を責めてしまう女性の心理

バレンタインがしんどい理由や、多くの人が同じように感じているという事実を知っても、それでもどこかで自分を責めてしまう。
そんな感覚が残る人も少なくありません。

頭では理解できていても、気持ちの部分が追いつかないことはよくあり、いくつかの心理的な背景があります。

楽しめていない自分はおかしいという思い込み

バレンタインは、楽しいもの、特別なものとして語られやすい行事です。
そのため、憂鬱さや面倒くささを感じると、楽しめていない自分のほうがズレているのではないか、という考えが浮かびやすくなります。

ですが、行事をどう感じるかは人それぞれです。
同じ出来事でも、楽しいと感じる人もいれば、負担に感じる人もいます。

それにもかかわらず、楽しめていない自分を基準から外れた存在のように感じてしまうと、感情そのものを否定しやすくなります。
これが、しんどさに加えて、自己否定を生みやすくする一因です。

女性は気配りすべきという無意識の前提

特に女性の場合、周囲に気を配ることや、場の空気を和らげることが、当たり前の役割のように求められてきた背景があります。

バレンタインでも、誰かのために用意する、気を遣う、関係を円滑にする。
そうした振る舞いが暗黙の前提になっていると、やりたくない、疲れると感じる気持ちを、わがままや冷たさと結びつけてしまいやすくなります

本来は、気配りができるかどうかと、行事に参加するかどうかは、別の問題です。
それでも無意識のうちに、できていない自分を責めてしまうことがあります。

感情をそのまま認めることへの抵抗

面倒くさい、気が重い、疲れる。
こうした感情は、あまり良くないもの、表に出してはいけないものだと感じられがちです。

そのため、そう感じている自分をそのまま認めるよりも、否定したり、抑え込んだりしてしまうことがあります。
結果として、感情そのものよりも、それを抱えている自分を責める形になりやすくなります。

気持ちを整理するうえでは、まず感じていることを、良し悪しで判断せずに捉えることが大切です
疲れると感じる心には、それなりの理由があることが多いからです。

バレンタインにどう向き合うかの考え方

ここまで整理してきたように、バレンタインがしんどいと感じるのは、気持ちが弱いからでも、性格に問題があるからでもありません
行事の構造や、これまで積み重なってきた前提が、心に負荷をかけやすいだけです。

そのうえで大切なのは、何をするかよりも、どう考えるかを整えることです。


やる・やらないではなく、距離感を選ぶ

バレンタインは、やるか、やらないかの二択で考えられがちです。
ですが実際には、そのあいだにさまざまな関わり方があります。

  • 誰かに渡さなくてもいい
  • 最低限にとどめてもいい
  • 気持ちが向いたときだけ関わってもいい

こうした選択肢を自分の中に持つことで、行事との距離感はずっと柔らかくなります。

他人基準ではなく、自分基準に戻す

周囲の動きや、一般的にはこうだという声が強くなるほど、自分の感覚は後回しにされやすくなります。
ですが、今の自分に余裕があるか、負担になっていないかを基準にすることは、決して間違いではありません。

楽しめない時期があってもいい。
何もしない年があっても、人間関係が壊れるとは限りません。
自分の基準に立ち戻ることで、気持ちは少しずつ落ち着いていきます。

感情に白黒をつけなくていい

バレンタインに対して、好きでも嫌いでもない、どちらとも言えない気持ちを抱く人もいます。

その曖昧さを、無理に整理したり、結論を出したりする必要はありません。
感情は、そのときどきで変わるものだからです。

はっきり決めなくていい、揺れていてもいい。
そう考えるだけでも、行事への向き合い方は少し楽になります。


バレンタインの不安や憂鬱を一人で抱え込まないために

バレンタインが近づくと、理由ははっきりしないけれど気持ちが重くなる。
そんな感覚を、誰にも言えずにやり過ごしている人は少なくありません。

行事だから仕方ない。大したことじゃない。
そうやって自分の中で片づけようとすると、かえって気持ちの整理がつかなくなることもあります。

しんどさの背景には、人間関係への配慮や、これまで身につけてきた役割意識、期待に応えようとする気持ちが重なっていることがあります。
それを一人でほどこうとするのは、簡単なことではありません。

心理カウンセリングは、問題を解決する場というより、気持ちを言葉にしながら整理していく場です。
バレンタインが憂鬱、疲れる、めんどくさい。そんな感覚を、そのまま話しても構いません。

どう向き合うのが正しいのかを決める必要も、何か行動を起こす必要もありません。
第三者と一緒に整理することで、自分では見えなかった考え方や、無理のない距離感が見えてくることがあります。

一人で抱え込まなくていい。そう感じられる選択肢があることを、頭の片隅に置いておいてもらえたらと思います。

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この記事の監修者

石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。
1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。
また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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