出勤時の電車で吐き気や冷や汗…苦痛の原因はストレス?

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40代男性(会社員)

東京で働いており、毎日会社への出勤は電車を利用しています。ここ1ヶ月ほど、電車に乗ると急に吐き気がしたり、冷や汗が出たり、心臓がドキドキするような感覚を覚えるようになりました。「このまま倒れてしまうのでは」という不安も頭をよぎり、電車に乗ること自体が怖くなってきました。
出勤時間帯は満員電車なので息苦しさはありますが、これまでこんな症状が出たことなく不安に感じています。
思い当たることとしては、少し前に会社で大きなチーム異動があり、急に部下の人数が増え、責任やノルマもかなり重くなったことです。仕事のプレッシャーを強く感じるようになってから、体調の変化が出始めた気がしています。
これはやはり、ストレスや心の問題が関係しているのでしょうか?

ココラボからの回答

ご相談ありがとうございます。ご相談内容からは、「環境の変化」と「責任が増えたこと」が続いたことで、自律神経が過敏になり、通勤という逃げ場のない状況で症状が出ている可能性が考えられます。

特に、責任の増加やプレッシャーが続いている状況では、心が限界に近づいているサインとして体に症状が出ることは珍しくありません。

ただし、体の病気が隠れているケースもゼロではないため、心と体の両面から確認していくことが大切です。

電車で心身反応が起こる原因

通勤中の電車は、一見すると日常的な空間ですが、体と心にとってはかなり負荷のかかりやすい状況です。
特にストレスが重なっている時期には、電車という環境が引き金となり、さまざまな心身反応が起こることがあります。

満員電車は「逃げ場のないストレス環境」

満員電車では、人との距離が極端に近く、身動きが取りづらくなります。
空気のこもりや暑さ、周囲の音や揺れといった刺激も重なり、体は無意識のうちに緊張状態に入ります。
さらに、走行中は簡単に外へ出られないため、「途中で具合が悪くなったらどうしよう」という不安が生じやすくなります。
この逃げられない感覚そのものが、ストレス反応を強める要因になります。

仕事のプレッシャーが自律神経を過敏にする

仕事で責任が増えたり、プレッシャーのかかる状態が続いたりすると、体は常に気を張った状態になります。
この状態では、自律神経のうち「活動モード」を担う交感神経が働きやすくなります。その結果、電車のような刺激の多い場所に入った瞬間、心拍が速くなる、汗が出る、息苦しさを感じるといった反応が一気に表に出ることがあります。

吐き気や冷や汗が出るのはなぜか

強い緊張や不安を感じると、呼吸が浅くなったり、逆に速くなりすぎたりすることがあります。こうした呼吸の乱れは、めまいや吐き気、冷や汗といった症状につながりやすくなります。

また、長時間立っていることや暑さ、疲労が重なることで、一時的に血圧が下がり、気分が悪くなるケースもあります。

「また起きるかも」という不安が反応を強める

一度でも電車内でつらい体験をすると、「また同じことが起こるのでは」という不安が先に立つようになります。
この予期不安があると、体は実際に何かが起きていなくても緊張し、結果として吐き気や動悸といった症状が出やすくなります。

満員電車で身体的症状を経験した割合

2024年のSirabeeのデータでは電車の中で体調不良になったことがある人は全体の約50%にのぼっています。
公的機関の調査や専門家も把握しており、満員電車による通勤負担が多くの人の健康や安全に無視できない影響を与えていることが示唆されています。

電車の体調不良は女性の方が多い?

調査データを見ると、全体的に女性の方が体調不良を経験する割合が高い傾向があります。
一方で、40代男性も約半数が「電車内で体調が悪くなった経験がある」と回答しており、決して少数派ではありません。

「自分だけがおかしいのでは」と感じる必要はなく、多くの人が似た体験をしているという点は、ぜひ知っておいてください。
ただもちろん、症状の強さや不安の感じ方には個人差があり、「つらさの程度」は人それぞれです。

(参照:Sirabee

吐き気・冷や汗がある場合、体の病気が隠れている可能性あり

主な原因がストレスや心理的なものに思えても、一度は体の検査を受けておくことをおすすめします
「何も異常がなかった」と分かるだけでも、気持ちがふっと楽になると思います。
心と体は切り離せないものなので、両方から確認していくことが、結果的にいちばん安心につながります。

検査の結果、体に大きな問題が見つからなかった場合でも、それは決して無駄ではありません。「体は大丈夫だと分かった」という事実そのものが、不安を和らげ、症状を軽くすることも多いからです。
そのうえで心のケアに取り組むことで、より安心して回復へのステップを踏むことができます。

通勤時の苦痛から守る対策3選

症状が出ているときほど、「なんとか止めなければ」と焦ってしまいがちですが、実は逆効果になることもあります。ここでは、今日からできる現実的な対処法をご紹介します。

①症状を「消そう」としない

吐き気や動悸を感じたときに、「出ちゃダメだ」「抑えなきゃ」と思うほど、体は緊張してしまいます。
まずは「今、体が強く反応しているだけ」と受け止めることが大切です。

②呼吸に意識を向けて自律神経を整える

電車の中では、

  • 息をゆっくり吐く
  • 呼吸のリズムに意識を向ける

といったシンプルな方法でも、自律神経は落ち着きやすくなります。
特別なことをしようとしなくて大丈夫です。

③「予期不安」に気づいたら、今に戻る

「また気分が悪くなったらどうしよう」という考えに気づいたら、今見えているもの、足の感覚、座席の感触など「今ここの情報に意識を戻す」ことを意識してみてください。
これは心理学で「グラウンディング」と呼ばれる方法で、不安が高まったときに効果的とされています。

我慢より、苦痛から心を守る選択肢も検討する

通勤中に起きる吐き気や冷や汗、動悸は、心が限界に近づいているサインであることも少なくありません。「まだ耐えられる」「気のせいだ」と我慢を重ねるほど、症状が固定化してしまうこともあります。

一人で抱え込まず、誰かに話してみるだけでも、気持ちが整理されていくことがあります。
悪循環は、ほんの小さなきっかけで変わり始めることも多いです。

ココラボでは、公認心理師がオンラインで丁寧にお話を伺っています。
一人で抱え込まず、「少し楽になるための相談」として、気軽に利用してみてください。

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この記事の監修者

石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。
1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。
また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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