失恋うつの症状かも、何も手につかなくて辛い…これは回復できる?
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監修者の石川蓮(公認心理師)先生より
私のもとにも、失恋をきっかけに以下といったご相談が多く寄せられます。
・何も手につかない
・眠れない日が続いている
・このまま回復できるのか不安
大切だった関係を失ったあと、心だけでなく食欲や睡眠、仕事への集中力なくなってしまい、自分でもどう受け止めればいいのか分からなくなる方はいます。
この記事では、失恋うつと呼ばれる状態に見られやすい症状などを整理しています。
是非読んでみてください。
20代女性(会社員・公務員)
3年付き合っていた彼に振られてから、2週間以上たちます。
朝起きると涙が出て、ご飯の味もしなくて、眠れない夜が続いています。
仕事中もぼんやりしてしまい、上司から心配されました。
普通の失恋ならもう立ち直れる頃なのに、私は何をしても気持ちが晴れません。
これって失恋うつの症状なんでしょうか。
こんな自分が情けなくて、でも体も心も動かなくて、本当にこのまま回復できるのか不安です。
ココラボ相談室からの回答
ご相談ありがとうございます。
3年間の関係が終わったあとなので、涙、不眠、食欲、集中力と、これだけ多くのことが一度に揺らいでいる状態は、心がそれだけ深くその関係に根を下ろしていたことの証でもあります。
立ち直れない自分を情けないと感じながらも、こうして言葉にしてくださったこと自体が、一歩目です。
この記事では、いま起きている状態が何なのか、普通の失恋の落ち込みと何が違うのか、そして回復に向かうために何を急がなくていいのか、その3つを一緒に整理していきます。
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失恋うつとは、失恋の痛みが心と体に強く出ている状態

まずは、いま自分に起きていることが何なのか、輪郭を整理していきます。
言葉に強い不安を感じている方も多いので、落ち着いて読める形で見ていきます。
失恋うつは正式な病名ではない
失恋うつや失恋鬱という言葉は、医学の正式な病名ではありません。
失恋によって強い悲しみや不眠、食欲の低下、無気力などが続く状態を指して、一般的にそう呼ばれています。
失恋鬱や失恋うつ病という別の表記で検索した方も、感じている苦しさはほぼ同じ種類のものです。
ですから響きそのものに過剰に怯える必要はありません。
ただし、心と体に出ているサインが軽くないことだけは、自分で否定しない方がよい段階です。
失恋がうつ病のきっかけになることはある
失恋うつが正式な病名ではない一方で、失恋がきっかけとなって医学的なうつ病に近い状態へ進むケースは確かに存在します。
恋人との別れは、人生における強いストレス要因のひとつとして知られています。
厚生労働省の若者向けメンタルヘルス情報サイトでも、ショックな出来事のあと数日では戻らず、何週間も気分の落ち込みが続くときは、うつ病の可能性を考えて専門家に相談するよう案内されています。
日本人の約15人に1人が一生のうちにうつ病を経験するとも紹介されており、特別なことではありません。
いま出ている症状は、心が喪失に反応している自然な側面と、医療的なケアが必要になりうる側面の両方を含む可能性があります。
失恋うつかもしれないときに出やすい症状

このパートでは、失恋鬱という言葉で検索する方が抱えやすい症状を、心と体に分けて整理します。
当てはまる項目が多くても、それは弱さではなく、心が消耗しているサインとして読んでみてください。
1.涙が止まらない、気分の波が大きい
何かをしていても、ふとした瞬間に涙があふれてしまう。
歯を磨いているとき、通勤電車のなか、夜眠ろうとしたとき、理由を思い出していないのに泣けてきてしまう。
こうした状態は、失恋による心理的ショックが大きいときに見られる反応です。
ある日は何とかなっていたのに、翌日は朝から動けないほど落ち込む。
気分の波が大きく、自分でもコントロールが効かない感覚に戸惑う方も多くいます。
失恋うつ病の民間調査でも、最も多く挙がった症状は感情の起伏が激しいという項目でした。
参考:【失恋うつ】508人にアンケート!症状と乗り越え方とは?(PR TIMES)
2.眠れない、食欲がない、体が重い
失恋鬱の症状は、心だけでなく体にも出ます。
寝ようとすると元恋人のことが頭から離れず寝つけない、夜中に何度も目が覚める、朝早くに目が開いてそのまま眠れないといった不眠が起こります。
食欲も似た形で揺れます。
ご飯を見ても食べたいと感じない、味がしない、無理に口にすると胃が拒む。
反対に、何かを食べて気持ちを埋めようとして過食気味になる方もいます。
体が重い、頭痛や胸の苦しさが残る、仕事や学校に行こうとすると体が動かないといった身体症状が出る方もいます。

3.何をしても楽しくない、集中できない
これまで好きだった音楽や映画、友達との時間に、心がまったく動かなくなる。
何をしても楽しくない、世界から色が抜けたように感じる。
こうした状態は、心がエネルギーを失っている合図です。
また集中力も落ちます。
仕事中に同じ書類を何度も読み返す、人の話が頭に入らない、簡単な判断に時間がかかる。
普段ならできていたことが急に難しくなり、自分が無能になったように感じる方もいますが、これは心の処理能力が一時的に下がっているためです。
4.自分を責め続けてしまう
もっと優しくしていれば、あの一言を言わなければ。
頭の中で同じ後悔がぐるぐるとまわり続けて止まらない状態も、失恋うつの典型的な症状のひとつです。
本来であれば二人で抱えるはずだった責任を、相手がいなくなったことで一人で引き受けようとしている、とも言えます。
自分を責めることでこの状況をなんとか理解しようとしている、心の働きでもあります。
普通の失恋の落ち込みとうつ病(失恋うつ)に近い状態の違い
ここからは、いまの状態が自然な落ち込みの範囲なのか、もう少し慎重に扱った方がよい段階なのかを判断する観点を整理します。
ひとつの基準にとらわれず、3つの観点を重ねて見ていくのがおすすめです。

少しでも楽になる時間があるか
普通の失恋の落ち込みでは、つらさの波はあっても、友人と笑った瞬間や好きな食べ物を口にした瞬間に、ふっと息がつける時間が少しは残っています。
一方、うつ病に近い状態では、何をしていても気分が晴れず、楽になる瞬間がほとんど感じられなくなります。
24時間ずっと重い膜がかかっているような感覚が続いている場合は、心が休めていない状態です。
生活への支障がどれくらいあるか
判断のもうひとつの軸は、日常生活がどれくらい動かせているかです。
食事、睡眠、入浴、身支度、仕事や学校への通学。
こうした基本的な活動が努力しても回せなくなっているなら、心の消耗はかなり進んでいます。
仕事のミスが急に増えた、学校に行く朝に体が動かない、人と会うと涙が出てしまって会話にならない。
そんな状態が続いているのであれば、頑張り不足ではなく、心が休養を求めているサインです。
2週間以上つらさが続いているか
うつ病に近い状態を見極める目安として、医療の領域では2週間以上の持続が一つの線として使われています。
ほぼ毎日2週間以上、次のような症状が続いているなら、専門家に相談する価値があります。
- 気分の落ち込みや興味の喪失が抜けない
- 眠れない、食欲が大きく揺れる
- 自分を責め続けてしまう
- 集中力や判断力が落ちている
特に、消えてしまいたい、いなくなりたいという気持ちが頭をよぎる場合は、その時点で受診や相談の目安と考えてください。
これは弱さではなく、心が限界を伝えているサインです。
失恋でここまで苦しくなる心理

ここでは、たかが失恋でと自分を責めてしまう方に向けて、なぜ失恋がこれほど深いダメージを残すのか、心の仕組みから見ていきます。
心の安全基地を失ったように感じる
愛着の研究では、信頼できる相手は心の安全基地として機能すると考えられています。
何かあったときに戻れる場所、安心して感情を預けられる相手、世界が崩れたときに自分を受け止めてくれる存在。
恋人がそうした役割を担っていた場合、別れはその基地そのものを失う体験に近くなります。
動けない自分は怠けているのではなく、立つ床を一時的になくしているだけです。
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自分の価値まで失ったように感じる
失恋では、関係を失う痛みに加えて、自分の価値が否定されたかのような錯覚が同時にやってきます。
選ばれなかったという出来事が、自分には価値がないという結論に直結してしまうのです。
本来であれば、相性、タイミング、相手の事情など、複数の要因が重なった結果に過ぎません。
それでも、心が揺れているときは事実を冷静に分けて見ることが難しくなります。
恋人を心の支えにしていた人ほど苦しくなりやすい
恋人を心の中心に置いて、その人との関係で自分を保っていた方ほど、別れたあとの空白は大きくなります。
これは性格の弱さではなく、関係に深く心を預けていた誠実さの裏返しでもあります。
仕事や趣味、友人関係といった分散先が普段から少ない方は、人生のほぼすべての色が抜けたように感じてしまうこともあるでしょう。
回復に時間がかかったとしても、それはダメな自分の証明ではなく、心の重心が一点に集まっていた普通の反応です。
復縁への期待が心を揺らし続ける
もう一度連絡が来るかもしれない、向こうも後悔しているかもしれない。
こうした復縁への期待は、心の中で消えたり戻ったりを繰り返し、悲しみの整理を遅らせます。
期待が残っているうちは、心は別れを過去の出来事として処理できません。
連絡したい、SNSを確認したいという衝動が起きるのは、この未完了の感覚が背景にあるためです。
復縁を望むこと自体を否定する必要はありませんが、その揺れが回復を長引かせる側面は知っておいてよい部分です。
こころの回復を遅らせやすい行動

ここでは、失恋うつの状態で誰もがしてしまいがちな行動を取り上げます。
責める意図ではなく、気づいて少しだけ手放す材料として読んでみてください。
元恋人のSNSを見続ける
別れたあとも、元恋人のSNSを何度も確認してしまう方は多くいます。
更新を見て安心したい、誰かと一緒にいないか確かめたい、もう一度自分を思い出してほしい。
背景にある気持ちはどれも自然なものです。
ただ、SNSを見るたびに心は別れの瞬間に引き戻され、回復の時計が巻き戻されます。
完全に断つのが難しければ、ミュートやアプリ削除など、意志ではなく仕組みで距離を取る工夫が役立ちます。
眠れないまま普段通りに頑張ろうとする
仕事や学校を休まず、いつも通りの自分でいなければと頑張り続ける。
失恋のダメージを認めまいと生活のペースを変えない方も多くいます。
責任感が強い方ほど、この方向に進みがちです。
睡眠が足りていない状態で同じ負荷をかけ続けると、心の回復力はさらに落ちます。
休むことは逃げではなく、必要な処置です。
有給や早退、登校時間の調整など、使える選択肢を一度棚卸ししてみてください。
お酒や過食で気持ちを押し込める

つらさを直接感じないようにするために、お酒の量が増える、夜中に食べ続けてしまう、買い物や動画視聴で時間を埋め続ける。
こうした行動は、心が痛みから自分を守るための一時的な防衛反応です。
ただこの方法では悲しみが処理されないまま体だけが疲れていきます。
心が傷んでいるという事実を認めること自体が、回復の最初のステップになります。
少しずつ回復するために今日できること
逆にこのパートでは、明日から完璧を目指す方法ではなく、今日の自分が一つだけ持ち帰れるものを並べていきます。
食事と睡眠を最低限まで戻す
失恋うつ病の症状で多いのは、食欲と睡眠の乱れです。
完璧な食事や決まった就寝時間を目指す必要はありません。
1日に1回は何かを口に入れる、眠れなくても横になって目を閉じる時間をつくる。
このくらいの最低ラインから戻していくと、体が立て直されるにつれて心も少しずつエネルギーを取り戻します。
元恋人の情報から距離を置く
回復のスピードを左右する大きな要素のひとつが、元恋人に関する情報をどれだけ目にするかです。
SNS、共通の友人からの話題、二人で行った場所。
情報源が多いほど、心は何度も同じ別れを再生してしまいます。
すべてを今すぐ消す必要はありません。
いま見ない方が自分が楽になるものから一つだけ距離を置く、という小さな決断は、今日からでもできます。
泣く、書く、話すことで感情を外に出す

悲しみは、押し込めるほど身体の中で長居します。
泣きたいときに泣く、ノートに殴り書きする、信頼できる人に話す。
こうした行為はどれも、感情を外に出す通路を開く作業です。
誰にも見せない前提で頭に浮かんだことをそのまま紙に落とすだけでも、心の中の渋滞が少し緩みます。
一人で耐える時間を減らす
失恋うつ病の状態で最も避けたいのは、一人で耐え続けることです。
信頼できる友人や家族に話を聞いてもらう、心理カウンセリングで第三者に整理を手伝ってもらう、症状が重ければ心療内科や精神科を受診する。
身近な人には話しにくいという方には、心理カウンセリングが向いています。
2週間以上落ち込みが続いて生活に支障が出ている場合や、消えたい気持ちが浮かぶ場合は、心療内科や精神科の受診を検討してください。
回復までの期間は人それぞれで、1ヶ月で気持ちが落ち着く方もいれば、1年以上かけて整理していく方もいます。