【公認心理師が解説】心理カウンセリングは実際何をする?話す内容や進め方を知りたい

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10代女性(学生)

心理カウンセリングという言葉は、なんとなく聞いたことはあります。でも正直なところ、実際にどんなことをするのかはよく分かっていません。

今すぐ深刻な悩みがあるわけではありませんが、これから先のことを考えると、もし気持ちがしんどくなった時にどうすればいいのか気になります。
また、学校のことや家族のことなど、はっきり「問題」と言えるほどではないけれど、心に引っかかっている気持ちを相談してもいいものなのかも気になっています。

心理カウンセリングは、どんな人が受けるものなのでしょうか。実際には何をして、どのように進んでいくのかを教えてください。

ココラボからの回答

ご質問ありがとうございます。
今すぐ大きな悩みがあるわけではないけれど、「もしつらくなったらどうすればいいんだろう」と考えること、実はとても自然なことです。あなたと同じような気持ちで、この質問をしてくれる方は少なくありません。

まずは心理カウンセリングとは何かについてお話しします。

心理カウンセリングとは?

心理カウンセリングは、悩みや不安を抱えたときに、専門家と一緒に気持ちや考えを整理していくための対話の時間です。

何か大きな問題が起きてから行く場所、というイメージを持たれがちですが、実際には気分が落ち着かないだったり、誰かに話したいけれど身近な人には話しづらいといった段階で利用する人も多くいます。
答えを教えてもらう場というよりも、自分の中にある気持ちに気づいていくための場、と考えてもらうと分かりやすいかもしれません。

次に多くの方が混乱しやすい、心療内科・精神科との違いから解説します。

心療内科・精神科と心理カウンセリングの違い

心療内科・精神科と心理カウンセリング

心のことを調べていると、心療内科や精神科、心理カウンセリングといった言葉が出てきて、「結局どう違うの?」と迷ってしまう人も多いと思います。それぞれの役割を、できるだけ分かりやすく整理してみます。

項目心療内科・精神科心理カウンセリング
主な目的症状の診断・治療気持ちや考えの整理
対応医師による診察・薬物療法カウンセラーとの対話
薬の処方ありなし
相談内容症状や体調の変化悩み・不安・人間関係など

簡単に言うと、心療内科や精神科は「治療を受ける場所」、心理カウンセリングは「話しながら自分の気持ちを整理していく場所」に近いです。
どちらか一方が正解というわけではなく、そのときの状態や困りごとに合わせて選ばれていることが多いです。

心理カウンセリングは実際に何をするの?

ここまで読んで、「思っていたより、身構えなくていいものなのかも」と感じた人もいるかもしれません。
では実際に、カウンセリングの時間の中で、どんなやりとりが行われているのかを見てみましょう。

カウンセリングの時間で行われていること

カウンセリングに来たからといって、その場で答えが出るわけでも、悩みが一気に解決するわけでもありません。
ただ話しているうちに、「あ、私こんなことで引っかかっていたんだ」と、後から自分でも意外に思う気持ちに気づくことがあります。
たとえば、気分が重い理由を探していくうちに、学校や家族の出来事が思った以上に影響していたことに気づいたり、当たり前だと思っていた我慢に目を向け直したりすることがあります。

こうした気づきは、最初から言葉になっているとは限りません。話しているうちに、少しずつ形になっていくものです。

カウンセラーがすること・しないこと

カウンセラーは、そうした気づきが生まれていく過程を、そっと支える存在だと考えてもらえると分かりやすいと思います。
こうした方がいい、と答えを提示する役割ではなく、相談者の話を整理し、考えを深める手助けをします。最終的にどう考え、どう行動するかを決めるのは、あくまで相談者自身です。

カウンセリングは、誰かに決めてもらう場ではなく、自分で選ぶ力を取り戻していく時間でもあります。

カウンセリングではどんなことを話すの?

ここからは、実際のカウンセリングでは、どんな話題から会話が始まることが多いのかを見ていきます。


最初は具体的な出来事から始まることが多い

カウンセリングでは、最初から気持ちを深く掘り下げる必要はありません。最近あった出来事や、頭に残っている場面など、具体的な話から始まることがよくあります。

たとえば、学校であった出来事、家族との何気ない会話、ふと気分が落ち込んだ瞬間などです。こうした日常の話をきっかけに、少しずつ自分の感じ方や考え方が整理されていきます。

言葉がまとまらない時間もカウンセリングの一部

話している途中で言葉に詰まったり、何を言いたいのか分からなくなったりすることもあります。それは、考えができていないからではなく、ちょうど頭の中で整理が始まっている途中、ということも多いです。
ですので沈黙があっても問題ありません。考えながら話す時間も含めて、カウンセリングの大切な一部です。

話す範囲や深さは自分で決められる

カウンセリングでは、どこまで話すかを自分で選ぶことができます。今日はここまでにしたい、この話題は今は触れたくない、そう感じたらそのまま伝えて構いません。

無理に踏み込むことよりも、安心して話せる範囲を守ることが大切にされます。その積み重ねが、少しずつ話せる幅を広げていくことにもつながっていきます。

初回カウンセリングの進め方と流れ

STEP01|安心できる場づくりから始める
STEP02|今困っていることを一緒に整理する
STEP03|話したいテーマやペースを相談して決める
STEP04|必要に応じて今後の進め方を確認する

ここまで読んで、カウンセリングの雰囲気は少しイメージ出来たかもしれません。ここでは、初回カウンセリングがどんな流れで進むのかを、STEPごとに説明します。

STEP01|安心できる場づくりから始める

初回のカウンセリングは、いきなり悩みを深く掘り下げる時間ではありません。
まず大切にされるのは、ここが安心して話せる場所かどうかを確かめることです。緊張していても、うまく話せなくても問題ありません。
カウンセラーは、話しやすい雰囲気やペースを一緒に整えながら、無理のない形で関わっていきます。

STEP02|今困っていることを一緒に整理する

次に、今どんなことで困っているのか、どんな気持ちでここに来たのかを、少しずつ整理していきます。
「なんとなくしんどい」「理由は分からないけれど気分が重い」といった状態から始まることも、よくあります。
話しているうちに、自分でも気づいていなかった引っかかりが見えてくることもあります。

STEP03|話したいテーマやペースを相談して決める

初回では、どこまで話すか、どんなテーマを中心にするかも、その場で相談しながら決めていきます。今日は軽めに話したい、特定の話題には触れたくない、途中で話題を変えたい。
そう感じたら、そのまま伝えて構いません。
カウンセリングでは、相談者のペースが最優先されます。無理に深い話をする必要はありません。

STEP04|必要に応じて今後の進め方を確認する

話の流れによっては、今後どんなペースで続けていくか、どんなテーマを扱っていきそうかを軽く共有することもあります。ただし、無理に継続を勧められることはありません。一度きりで終える人もいれば、必要なときにまた利用する人もいます。
カウンセリングは、「続けなければいけないもの」ではなく、そのときの自分に合った形で使える選択肢のひとつです。

どこで心理カウンセリングを受けられるの?

心理カウンセリングは、さまざまな場所で受けることができます。

メンタルクリニックやカウンセリングルーム

医療機関に併設されている場合もあれば、カウンセリング専門の施設もあります。最近は、対面だけでなくオンラインを選べるところも増えています。

学校のスクールカウンセラー

学生の場合、学校にスクールカウンセラーが配置されていることも多いです。身近な場所で相談できる選択肢の一つです。

全国にある公的な相談窓口

本人はもちろん、家族など周囲の人も気軽に相談できる公的な窓口です。地方自治体が運営しているので、相談は無料。秘密も守られます。
ここでは東京・大阪・愛知の窓口を紹介します。それぞれの都道府県で異なるので該当の地域をシベてご相談ください。

東京都の相談窓口

窓口名相談時間休業日
東京都こころといのちのほっとナビ(東京都保健医療局)12時~翌5時30分なし

大阪府の相談窓口

窓口名相談時間休業日電話番号
大阪府こころの健康総合センター9時30分~17時土・日・祝日・年末年始06-6607-8814
大阪市こころの健康センター10時~17時土・日・祝日・年末年始06-6923-0936
堺市こころの健康センター9時~12時/12時45分~17時土・日・祝日・年末年始072-243-5500

愛知県の相談窓口

窓口名相談時間休業日電話番号
愛知県精神保健福祉センター平日 9時~18時30分/土日 9時~20時なし052-951-2881

実際カウンセリングは効果はあるの?

カウンセリングを受けた人の声やデータを見ると、少しずつですが「心が楽になった」と感じる変化が出てきています。初回と数回受けたあとの状態を比べると、ストレスの感じ方が和らいだり、気持ちの立て直しがしやすくなった人が増えていました。

ストレス要因:初回41.9%、5回目45.2%
タフネス度:初回40.5%、5回目47.1%

カウンセリングは魔法のように一気に悩みが消えるものではありませんが、回数を重ねるうちに、気づいたら前より心が整っていた、そんな感覚に近いものです。今つらさを抱えている人にとって、気持ちを立て直す一つのきっかけになることは、十分にあります。

心理カウンセリングは自分を知るための時間

心理カウンセリングは、「もう限界になってから行く場所」ではありません。
なんとなく気持ちが落ち着かないときや、少し立ち止まって自分の考えを整理したいときにも、役立つ場です。

もし一人で抱えるのがしんどいと感じたら、誰かに話す選択肢があることを思い出してください。
ココラボでは、オンラインで気軽に相談できるカウンセリングも行っています。
今すぐでなくても、必要になったときに頼れる場所として、「そういえば、そんな場所があったな」と思い出してもらえるだけでも十分です。

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この記事の監修者

石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。
1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。
また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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