不登校の原因が精神疾患の割合は?親の対応や受診の目安を知りたい

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30代女性(主婦・主夫)

中1の息子が、2か月前から朝になると腹痛や吐き気を訴えて学校に行けなくなりました。最初は数日休めば戻ると思っていたのですが、外出も減り、部屋でスマホを見ている時間が増えています。

いろいろな情報に触れる中で、精神的な要因もあるのではと不安になり、本人の様子が気になり過ぎてしまいます。無理に登校を促すのも怖い一方、このまま放置して悪化するのも心配です。

精神科やカウンセリングに繋げる目安、親として声かけで避けたほうがいいことがあれば教えてください。

ココラボ相談室からの回答

ご相談ありがとうございます。
お子さんが腹痛や吐き気を訴えて登校が難しくなると、親としては不安が募るものですよね。

不登校の原因は一つだけではなく、体調や学校の環境、本人の特性などが複雑に重なっています。背景に心の病気が関係しているケースもありますが、外側からすぐに見分けるのは難しいものです。

まずは決めつけをせず、お子さんの現状をありのままに受け止めることから始めてみてください。

不登校の原因が精神疾患の割合は?

文部科学省が令和5年に行った児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果によると、不登校の小・中学生の23.1%に不安・抑うつの相談があったとされています。

不登校の原因が精神疾患の割合は23.1%

ただし、不登校のきっかけは、友人関係や学業の悩み、先生との相性など、一人ひとり背景が異なります。
特定の原因一つに絞ることは難しく、無気力や漠然とした不安として現れるケースも少なくありません。

一方で、隠れた体の病気がないかを最初に確認しておくことも、親子の安心のためには不可欠です。まずは小児科で体調をしっかり診てもらい、必要に応じて心の専門機関への相談を検討しましょう。

不登校の原因として考えられる精神疾患や発達特性

精神疾患が背景にあるかどうかは、症状の強さや持続期間、日常生活への支障の程度で判断できます。診断名を特定することに躍起になるよりも、生活が無理なく回っているかを基準にしましょう。

不安障害や抑うつ

不安が強いタイプの子は、登校前に体調を崩しやすく、学校を避ける行動がパターン化しやすいです。抑うつの場合は、気分の落ち込みよりも先に「イライラ」や「疲れやすさ」として現れることがあります。

睡眠のリズムが大きく乱れたり、食欲が極端に落ちたりするときは、医療機関の受診が必要でしょう。登校の話題が出ただけで吐き気が強まるようなら、早めに専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。

適応障害

クラス替えや特定の友人とのトラブルなど、ストレスの理由がはっきりしている場合は適応の問題と言えます。
この場合の対応は、本人の心の回復を待ちながら、学校側の環境を調整していくことが大切です。

発達特性(ASDやADHD)

ASDやADHDなどの発達特性がある場合、本人の努力だけではどうにもならない環境とのズレが、大きな疲労を招きます。

光や音への敏感さで集団生活が疲れたり、不注意から叱られる経験が増えたりと、苦しみは人それぞれです。学校側の配慮と家庭での理解によって、お子さんの心は少しずつ元気を取り戻していくでしょう。

不登校で精神疾患が疑われるときの関わり方

親御さんにできる最も大切な役割は、登校を促すことではなく、お子さんが安心できる場所を作ることです。
とくに、精神疾患が疑われる場合は声かけの際は正論で説得するよりも、まずは今の苦しさに共感する姿勢を優先してください。

追い詰める声かけは避ける

「なぜ行けないの」と理由を問い詰めたり、「甘えではないか」と突き放したりするのは避けましょう。

毎朝のように登校できるか確認し続けると、お子さんのプレッシャーになり体調が悪化しかねません。

スマホを無理やり取り上げる強硬な手段も、親子関係の信頼を損なう原因になるため注意が必要です。代わりに、一緒に朝の光を浴びたり軽い散歩をしたりするなど、心地よい活動を少しずつ提案しましょう。

回復を支える具体的な関わり

本人が言葉でうまく説明できないときは、日々の睡眠や食事の様子を静かに記録しておくだけでも役立ちます。

親自身が一人で悩みを抱え込むと、余裕がなくなってお子さんを追い詰めてしまうかもしれません。

ちなみに、カウンセリングを「親自身の心の休息場所」として利用することも非常に有効な手段です。もし「もう限界かも」「気が狂いそう」と感じるほど追い詰められている場合は、まず親の負荷を下げることが最優先になります。

関連記事:【メンタル崩壊寸前】不登校で親が限界…気が狂いそうなときの対処法は?

また、学校側と連携して宿題の量を減らすなど、小さなスモールステップを積み重ねていく工夫をしましょう。

登校は最終的なゴールではなく、心と体のエネルギーが溜まった結果として付いてくるものです。ご家庭だけで解決しようとせず、周囲の支援機関をうまく活用しながら歩んでいってください。

中学生の不登校と精神疾患が気になるときの受診目安

専門的な機関への相談を迷うときは、お子さんの安全と生活のバランスが保たれているかを考えてみてください。

日常生活が立ち行かなくなっていると感じるなら、専門家の手を借りるタイミングだと言えます。具体的に、以下のようなケースは受診を急いだ方がよいでしょう。

  • 睡眠や食事が十分に取れず、日中もずっと横になったまま起き上がれない状態が続く
  • 強い不安から外出ができなくなったり、過呼吸やパニックのような反応が見られたりする
  • 自分自身を傷つけるような言葉や行動があり、死にたい気持ちを漏らしている
  • 家族に対して暴力を振るったり、物を壊したりすることが増えて安全の確保が難しい

学校では担任の先生だけでなく、養護教諭やスクールカウンセラーを積極的に頼ってみるのも有効な手段です。
お子さんが登校できない状況であっても、保護者が相談を進めることは十分に可能です。

学校外では、自治体の教育相談センターや児童精神科、民間のカウンセリングルームという選択肢もあります。様々な選択肢があるので、現在のお子さんの様子と併せて検討してみてください。

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この記事の監修者

石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。
1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。
また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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