思春期の娘にイライラ、子育てをやめたい時の対処法は?

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40代女性(主婦)

私には高校生の娘がいます。小さい頃はママっ子で反抗することは特になくとても良い子で育ってくれたと思っていました。ただ中学校に入ってからどんどん私の言うことに対して反抗するようになり最近特にひどくなっています。
私自身も反抗期があったので、まあこの子にもあるだろうなと最初は考えていたのですが続くとやはりイライラはします。 なんならもう子育て辞めてもいいかな?と思うほどです。
親として思春期の時期はあるとは理解しているので、このイライラからの子育てを放棄したいという考えをやめたいのですが、何かいい方法はありますか?

ココラボからの回答

お悩みについてご相談いただきありがとうございます。思春期の反抗は、親子の関係が悪くなったから起きているわけではありません!
むしろ「自立に向けて成長している証拠」であり、心理学的にも正常な発達プロセスとされています。
ただし、親のイライラが積み重なるのも当然のことで、相談者さんが弱いわけではないです。
ここでは、公認心理師の視点でなぜ思春期はあるのかや対策について解説していきます。

思春期あるある

多くのご家庭で共通して見られるのが、次のような行動です。

  • 口答え、無視、ドアを強く閉める
  • 態度が急に冷たくなる
  • とにかく親がうっとうしく、機嫌が悪くなるなどの行動をする

これらは「反抗期=親への攻撃」と見えるかもしれませんが、心理学では 自立のために親との距離を調整する行動 とされています。
嫌いになったわけではなく、心の中では「親に見守っていてほしい気持ち」と「自分の世界を持ちたい気持ち」が揺れ動いているのです。

思春期のメカニズム

思春期には、脳の前頭前野(感情コントロールを担う部分)がまだ未熟で、感情の起伏が激しくなりやすい時期です。
一方でホルモン変化や友人関係のプレッシャーが高まり、ストレス耐性も安定しません。
つまり 「本人も自分自身を扱いづらい」状態なのです。

中高生の時期になぜ強く現れるのか?

思春期は中高生の時期に強く感じることが多いです。これは中学生〜高校生は「アイデンティティ形成期」と呼ばれ、自分が何者かを考え始める時期です。

  • 親からの干渉が重く感じる
  • 自分の考えを守りたい
  • 大人扱いされたい

こうした欲求が強まるため、反抗として表れやすくなります。

母親に反抗しやすい?

また、お母さんにだけ強く反抗するケースは非常に多いです。
その背景にあるのは、

  • 世間的には小さい頃より関わりが多く、一番安心できる相手だから
  • 感情を出しても関係が壊れないと無意識に信頼しているから
  • 自立に向け、距離を調整しやすい相手が一番身近にいる親だから

という心理です。つまり、反抗は 「信頼しているから見せられる姿」 であり、母親だから女性だからというわけではありません。

最近の思春期の傾向 – 今と昔で変化ある?

思春期の反抗そのものは昔からあるものですが、「いまの子どもたちの思春期」は、30年前とはかなり様子が変わっています。背景には、身体の発達スピード、親子関係の変化、SNSの普及など、複数の社会的要因が関わっています。

1. 思春期の開始が早く、身体の成熟もスピードアップ

近年の子どもは、身体の成長が全体的に早くなっています。
かつて平均13歳前後だった思春期の始まりが、現在は 10歳前後へと早期化 しているというデータもあります。栄養状態の向上などが要因とされ、初潮年齢も長期的には低年齢化してきました。
そのため、「まだ小学生なのに大人っぽい反応をする」 というギャップに親が戸惑いやすくなっているのが現代の特徴です。

2. 親子関係は「干渉」から「伴走型」へ

昔は「親が主導で子どもを管理する」育て方が一般的でしたが、現在は大きく変わっています。

  • 親子の会話量はむしろ増えている
  • 父親も育児やコミュニケーションに積極的に参加
  • 過干渉を避け、子どもを尊重する育て方が主流
  • 親は指示ではなく「サポート役」として関わる傾向

こうした変化により、思春期の子どもが一時的に親と距離を置くのは自然なことと理解され、「必要なときは味方でいる」という姿勢をとる家庭が増えています。

3. 学校生活と友人関係は「対面 → オンライン中心」に変化

スマートフォンの普及によって、子どもたちの学校生活や友人関係は大きく変わりました。以前は放課後に友だちと直接会って遊ぶことが当たり前でしたが、現在はSNSでつながることが中心になっています。オンライン上の小さな出来事が、そのまま学校生活に影響を及ぼしやすい時代になりました。

例えば、メッセージのグループから突然外されると、それだけで登校をためらってしまうケースもあります。対面が中心だった時代とは違い、画面を通したコミュニケーションが日常となったことで、子どもたちの対人ストレスは新しい形で生まれています。

4. スマホやSNSの登場で、親だけが経験していない環境が生まれた

現代の親が最も悩みやすいのが、スマホとSNSの存在です。親自身が子どもの頃には存在しなかったため、「どこまで使わせるべきか」「ルールはどう決めるべきか」が分からず、手探りになりやすい状況があります。スマホの利用によって生活リズムが乱れたり、ネット上でのトラブルが発生したりと、親にとって想定外の出来事が多いことも戸惑いを強める要因です。

その結果、「どう向き合えばいいのか正解が分からない」という気持ちを抱えたまま、日々の子育てに向き合う親が増えています。

5. 子育ての悩みはデジタル時代ならではの内容が上位に

現代の親が抱える悩みの上位には、子どものスマホ利用への不安があります。学業成績や進路の悩みが続く点は昔と同じですが、そこにネットリスクやSNSでの人間関係、スマホ依存の問題が加わり、子育ての悩みが多様化しています。

かつての親が心配していた内容は、成績や生活態度、友人関係など比較的目に見えやすいものでした。しかし今は、スマホ画面の向こう側で起きている出来事を親が把握しにくく、子どもの悩みが見えづらいという大きな課題もあります。

傾向として、思春期そのものは変わらないが、環境は複雑となっている

思春期で子供の反抗という現象自体は、昔も今も本質は変わっていません。ただ、子どもを取り巻く環境が急速に変化したことで、親も子もストレスを抱えやすくなっています。

あなたがいま感じている戸惑いや不安、そしてイライラも、育ってきた時代が異なっていたりし仕方がない部分が大きいです。決して育て方が間違っているわけではありませんし、あなたが悪いわけでもありません。

子供へイライラして子育てをやめたいと感じた時の対処法

イライラは「親の問題」ではなく、毎日のストレスの蓄積によるものです。ここでは心理学的に効果がある方法を紹介します。

1. セルフケアを優先する

まず親が疲れていると、どんな対応も難しくなります。
どれほど冷静でいたくても、心の余裕がないと些細な言葉や態度に反応しやすくなり、結果的にイライラが増えてしまいます。

思春期の子どもと関わるときは、親自身が落ち着ける状態でいることが最優先です。
深呼吸をする、数分だけ静かな場所に移動する、短い散歩を取り入れる、好きな飲み物をゆっくり飲むなど、小さな休息が心の負担を軽くしてくれます。

2. 増幅思考を止める

反抗された瞬間、「またか…」「ずっとこのままなのかな…」と未来まで悲観してしまうことがよくあります。
このように、出来事を実際以上に大きく捉えてしまう考え方を「増幅思考」と呼びます。
この思考が続くと、実際の出来事よりも感情が強く揺さぶられ、イライラと不安が何倍にも膨れ上がってしまいます。

増幅思考を止めるためには、起きたことを事実ベースで捉え直すことが効果的です。

  • いま何が起きたのか
  • 事実だけを取り出すとどう見えるか
  • 子どもは本当に「親を嫌っている」と言えそうか

このように落ち着いて整理していくと、感情の波が少しずつ鎮まりやすくなります。

3. 子どもの「感情」を先に受け止める

思春期の子どもは、自分の気持ちをうまく言語化できないことが多く、感情が先に爆発してしまうことがあります。
ここで親がすぐに注意や指導をすると、「否定された」と感じ、さらに反抗が強くなることがあります。
効果的なのは、行動よりも先に感情を受け止めることです。

「イライラしてたんだね」「そう感じたんだね」

このような短い言葉で構いません。
受け止められたと感じると、子どもは守りの姿勢を緩めやすく、落ち着いて話ができる状態へ戻りやすくなります。

4. 距離をおく勇気を持つ

思春期の子どもと向き合うとき、必ずしも話し合いをすぐに成立させる必要はありません。
むしろ、双方が感情的になっているときに話そうとすると、衝突が悪化する可能性があります。
そんなときは「いまは話すタイミングじゃない」と判断し、お互いに距離をとることも大切なスキルです。
数時間経つだけで、子どもも態度が変わることが多く、落ち着いた状態で話せる環境が整います。

5. 完璧な親を目指さない

反抗期の子どもと向き合っていると、「もっと上手に対応しなきゃ」と自分を責めてしまうことがあります。
しかし、そもそも思春期は親にとっても初めての経験であり、完璧に対応できる人はいません。大切なのは、今日うまくいかなかったとしても、明日またやってみようという姿勢です。

将来的に親への反抗は収まる?

結論から言うと、多くの子は 高校〜大学にかけて自然に落ち着きます。親子の関係がむしろ良くなるケースも珍しくありません。

反抗期は「ずっと続く問題」ではなく、成長のための一過程です。あなたの関わり方が完璧でなくても、子はしっかりと大人になっていきます。そして、親自身のイライラをケアすることが、結果として子どもが安心して成長できる土台になります。

最後に、子育てを頑張っているあなたに

子供との関係性に悩んでいるのは、それだけ子供のこと真剣に考えている証拠です!思春期における子供との衝突こそが、今子供の成長に必要なのです。
ただ、親も人間なので、疲れてしまうことは絶対あります。そんな時には、ぜひ心のケアとしてオンラインカウンセリングをご利用ください。
料金も他のカウンセリングルームより安くなっているので、少しでも気になった方はぜひ気軽にご相談ください!

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この記事の監修者

石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。
1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。
また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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