クレーンゲームをやめられない子供が心配…これはゲーム依存症ですか?
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30代女性(主婦)
小学生の息子について相談させてください。
最近、息子がクレーンゲームに強くはまっています。最初は友達と遊ぶついでだったのですが、今では休日になるとゲームセンターに行きたがり、取れなくても何度も挑戦してお金を使ってしまいます。
やめようと声をかけても、あと一回だけと言って聞かず、注意すると機嫌が悪くなることも増えました。家でもスマホでクレーンゲームの動画をずっと見ており、以前より他の遊びに興味を示さなくなっています。
このまま続けていて大丈夫なのか不安です。スマホゲームの依存症はよく聞きますが、クレーンゲームもゲーム依存症につながるのでしょうか。親としてどのように関わればいいのか、強く止めるべきなのか迷っています。
ココラボからの回答
ご相談ありがとうございます。
お子さんがクレーンゲームに夢中になる姿を見て、このままで大丈夫なのかな、と不安になるのは親としてとても自然なことだと思います。
クレーンゲームはやめ時が分かりにくく、子どもほど熱中しやすい遊びです。ただ、すぐにゲーム依存症と決めつける必要はありません。
ここからは、クレーンゲームがやめられなくなりやすい理由や、ゲーム依存との関係、親としての関わり方を分かりやすく解説します。
クレーンゲームはなぜやめられなくなりやすいの?

クレーンゲームに夢中になる様子を見ると、どうしてそこまで?と不思議に感じる親御さんも多いと思います。実はクレーンゲームは、大人が思っている以上に、やめ時が分かりにくい遊びでもあります。
それは意志が弱いからでも、性格の問題でもありません。クレーンゲームには、子どもの心を強く刺激する特徴がいくつもあります。
あと少しで取れそうが子どもの心を強く刺激する
クレーンゲームの最大の特徴は、もう少しで取れそう、次こそはいけるかもしれない、という感覚が繰り返し生まれることです。
実際には取れなくても、景品が動いたり、惜しい位置まで来たりすると、脳は成功に近づいていると感じます。この感覚が、あと一回だけという気持ちを生み、挑戦を重ねてしまうのです。
大人でも同じですが、子どもは特にこの期待感に引っ張られやすく、途中でやめる判断が難しくなります。
子どもは自分でブレーキをかけにくい時期にある
小学生くらいの子どもは、楽しい気持ちを抑えたり、先の結果を考えて行動を止めたりする力が、まだ成長途中です。
今やめたほうがいいと頭では分かっていても、楽しい、悔しい、取りたいという感情が強くなると、自分でブレーキをかけることができません。そのため、親から見るとやめられないように見えてしまいます。
そのうえで、次に気になるのが、ゲーム依存症との関係ではないでしょうか?

取れる体験がたまにあることで記憶に残りやすい
クレーンゲームは、いつも必ず取れるわけではありませんが、たまにすぐ取れることがあるという特徴があります。この「たまにうまくいく体験」が強く印象に残り、次も同じように取れるかもしれないという期待につながります。
特に子どもは、うまくいかなかった回数よりも、取れたときの嬉しさや達成感を強く覚えやすい傾向があります。そのため、取れた記憶が次の挑戦を後押しし、結果として何度も繰り返してしまいやすくなります。
これは、我慢ができないからではなく、印象に残る成功体験が行動を引き出す仕組みによるものです。親から見ると不思議に感じる行動も、こうした心理の影響を受けていることがあります。
UFOキャッチャーとゲーム依存症は関係があるの?

クレーンゲームに夢中になる様子が続くと、もしかしてゲーム依存症なのでは、と心配になるのは自然な反応です。最近は、子どものゲーム依存について耳にする機会も増えているため、不安が強くなりやすいと思います。
ただ、まず知っておいていただきたいのは、クレーンゲームをよくする=すぐにゲーム依存症というわけではない、ということです。
クレーンゲームに夢中=すぐにゲーム依存症ではない
ゲーム依存症は、単に遊ぶ時間が長い、夢中になっている、というだけでは判断されません。日常生活や人間関係、学校生活に大きな支障が出ているかどうかが、重要なポイントになります。
たとえば、次のような状態が長く続いている場合は、少し注意が必要です。
- 学校に行けなくなっている
- 食事や睡眠がおろそかになっている
- 以前楽しんでいたことにほとんど興味を示さない
- やめようとすると強い怒りや不安が出る
一方で、クレーンゲームに夢中でも、生活のリズムが保たれていたり、他の楽しみもある場合は、すぐに病的な状態と考える必要はありません。

共通しているのは報酬と衝動の仕組み
クレーンゲームとゲーム依存症には、共通している心理的な仕組みがあります。それは、うまくいくか分からない中で成功を期待し、その刺激を繰り返し求めてしまう点です。
成功したときの嬉しさや達成感が強いほど、また味わいたいという気持ちが生まれます。これが重なると、気づかないうちに時間やお金を使いすぎてしまうことがあります。
つまり、クレーンゲーム自体が問題なのではなく、その遊び方や、子どもがどれだけ自分でコントロールできているかが大切になります。
次は、なぜ今の時代、子どものゲーム依存が増えていると言われているのか、その背景について見ていきましょう。
子どものゲーム依存が増えていると言われる理由

ここまで読んで、「うちの子だけなのだろうか・私の育て方が悪いのだろうか」と感じている方もいるかもしれません。
ですが、子どものゲーム依存が話題になる背景には、個々の家庭だけでは説明できない社会的な変化があります。
今の子どもは刺激の多い環境で育っている
今の子どもたちは、日常の中に多くの刺激がある環境で育っています。スマホやゲーム、動画など、短時間で強い楽しさを感じられるものが身近にあり、クレーンゲームもその延長線上にあります。刺激が強い体験に慣れていると、少し物足りない遊びには興味を示しにくくなり、より分かりやすい刺激や達成感を求める気持ちが強くなりやすいのです。
このような背景の中で、実際に長崎大学の研究では、長崎県内の小・中・高校生4,048人を対象に行った調査で、約7%の児童・生徒がゲーム依存症に該当する可能性があるという結果があります。
この数字を見ると、多いと感じる方も、意外と少ないと感じる方もいるかもしれません。ただ、一定数の子どもが悩みやすいテーマであることは、確かだと言えそうです。

このように、ゲームへの没頭や依存傾向が見られる子どもたちが一定数いるというデータは、個々の家庭の問題だけでなく、子どもを取り巻く環境全体の影響が関係している可能性を示しています。
自制心や判断力は成長途中
子どもは、楽しいことを我慢したり、先の結果を考えて行動を止めたりする力が、まだ十分に育っていません。
特に小学生の時期は、感情が行動を引っ張りやすく、楽しい体験から自分で距離を取ることが難しい時期です。
そのため、大人から見るとやりすぎに見える行動も、子どもにとっては自然な反応であることが少なくありません。大切なのは、子どもを責めるのではなく、成長の途中にあるという前提で関わることです。
依存が心配でも、子供が夢中になること自体は悪くない

クレーンゲームに限らず、子どもが何かに強く惹かれること自体は、成長の過程ではよくあることでもあります。
子どもにとってクレーンゲームは、ただの遊びではなく、工夫する楽しさや、うまくいったときの達成感を味わえる体験です。こうした夢中になる経験そのものが、好奇心や集中力につながることも少なくありません。
大切なのは、クレーンゲームをしているかどうかではなく、その影響が日常生活にどの程度及んでいるかを見ることです。学校や家庭での生活が大きく崩れていないか、気持ちの切り替えがまったくできなくなっていないか、といった点が判断の目安になります。
親が不安になると、つい強く制限したくなりますが、頭ごなしに否定されると、子どもはかえってこだわりを強めてしまうこともあります。まずは夢中になっている気持ちを受け止めたうえで、どこまでなら安心かを一緒に考えていく姿勢が大切です。
親としてできる、子どもとクレーンゲーム・UFOキャッチャーの付き合い方

クレーンゲームへの関わり方で大切なのは、完全にやめさせることよりも、子どもが自分でコントロールできる感覚を育てていくことです。親がすべて決めてしまうより、一緒に考える姿勢のほうが、結果的に依存を防ぎやすくなります。
ルールは感情的にならず事前に決める
子どもが夢中になっている最中に、もう終わり、ダメと止めると、強い反発が起きやすくなります。そうではなく、ゲームセンターに行く前や家にいる落ち着いたタイミングで、
- 今日は何回までにする?
- いくらまでなら安心かな?
と、あらかじめルールを話し合っておくことが大切です。親が一方的に決めるのではなく、子どもの意見も聞きながら決めることで、納得感が生まれやすくなります。
まとめサイトや動画を見て狙うものを決めてから行く
その場の勢いで何度も挑戦してしまうと、どうしても回数やお金が増えがちです。
事前にプライズラボのような、景品ごとに登場日をまとめたサイトなどを見て、今日はこれを狙うと決めてから行くことで、遊びに目的が生まれ、無駄な挑戦を減らしやすくなります。
闇雲にやるのではなく、考えて挑戦する遊びに変えていくことがポイントです。
お金や回数を最初に一緒に確認する

クレーンゲームでは、お金の感覚が曖昧になりやすいものです。
最初に今日は何回、ここまでと具体的に確認し、終わったら一緒に振り返ることで、使ったお金や回数を意識しやすくなります。
取れたかどうかよりも、決めた範囲で終われたかを評価することが、次につながります。
取れなかった体験も一緒に振り返る
景品が取れなかったとき、悔しさや不機嫌さが出るのは自然な反応です。
そんなときに、もうダメだからと切り捨てるのではなく、一緒に振り返ることで、気持ちの整理を手助けできます。
感情を言葉にする経験は、気持ちの切り替えや自己コントロールにつながっていきます。
子どもの問題に見えて、親の心も疲れていませんか?

子どもの行動が気になるとき、親は知らないうちに気を張り続けています。怒りたくないのに強く言ってしまったり、あとで後悔したりするのも、珍しいことではありません。
一人で抱え込むのがつらいと感じたときは、誰かに話すことも大切です。親の気持ちを整理することで、子どもへの関わり方が少し楽になることもあります。
ココラボでは、公認心理師が親御さんの気持ちに寄り添いながら、今の状況を一緒に整理するサポートを行っています。無理のないペースで、必要なところから一緒に考えていくことができます。