人間関係リセット症候群の人にされた側で、急にブロックされたのは私のせい?

監修者の石川蓮(公認心理師)先生より

突然ブロックされると、まず自分の何がいけなかったのかと探してしまう方が多いですね。

でも理由を確かめられない別れは、考えるほど出口のない場所をぐるぐるしてしまいます。

相手側の事情が絡んでいることも、実際は少なくありません。

今の混乱は、無理にたたまなくて大丈夫ですよ。

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20代女性(会社員)

仲が良かったはずの友人に、ある日突然LINEをブロックされていました。

思い当たることが何もなくて、通勤中もそのことばかり考えてしまうんです。

私が何か嫌なことをしたのか、それとも連絡が重かったのか。

確かめる方法もないまま、自分を責めてばかりいます。

ココラボ相談室からの回答

ご相談ありがとうございます。

突然ブロックされて、理由も分からないまま自分を責めてしまう時間は、じわじわとこたえますよね。

この記事では、人間関係リセット症候群でされた側に何が起きているのかを整理しながら、自分のせいなのかという問いとの向き合い方や、もう一度連絡していいのかの線引きを、一緒に考えていきます。

急にブロックされて自分のせいだと感じるのは自然なこと

理由の説明がないまま関係が切れると、頭の中は問いでいっぱいになります。

まずは今のあなたに起きていることを、責める前に一度ながめてみます。

混乱と怒りが同時にあっていい

ブロックに気づいた直後は、悲しみよりも先に、何が起きたのか分からない混乱がやってくることが多いです。

突然のブロックで理由が分からないとき、理解より先に混乱が起きるのは自然な反応です。
突然のブロックで理由が分からないとき、理解より先に混乱が起きるのは自然な反応です。

そのあとから、寂しさや、勝手すぎるという怒りがじわりと出てくる。

相手を心配する気持ちと、腹が立つ気持ちが同時にあっても、どちらかが間違いということはありません。

うざい、ひどい、と感じること自体は、あなたの心が正直に反応しているだけです。

怒りを抑え込んで先に相手を理解しようとすると、かえって自分の傷が置き去りになります。

まずは自分の中に起きている感情を、そのまま認めるところから始めて構いません。

突然切られたあとの混乱・寂しさ・怒りは、どれも傷ついた心に自然に起こり得る反応です。
突然切られたあとの混乱・寂しさ・怒りは、どれも傷ついた心に自然に起こり得る反応です。

理由がわからない別れほど自分を責めやすい

人は、説明のない出来事に出会うと、どうにか筋を通したくなります。

その時いちばん手近な答えが、自分が悪かったという結論です。

理由が相手の中にあって確かめられないと、空いた部分を想像で埋めるしかありません。

自分を犯人にすると、少なくとも物語のつじつまは合ってしまう

だから、された側ほど自責に傾きやすいのです。

ただ、つじつまが合うことと、それが事実であることは別です。

あなたが埋めた理由は、確かめられていない推測にすぎない、という前提だけは持っておきたいところです。

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人間関係リセット症候群とは何か、された側の視点で

相手側で起きていたことを少し知ると、自責の輪郭が変わってきます。

ここでは、された側が状況を見立てるための材料として、最小限だけ整理します。

正式な病名ではなく行動の呼び名

人間関係リセット症候群は、医学的な診断名ではありません

すぐに原因を決めず判断を保留すると、自分だけを責めずに状況を見る余白が生まれます。
すぐに原因を決めず判断を保留すると、自分だけを責めずに状況を見る余白が生まれます。

これまで築いた関係を、ある時から一気に断ち切りたくなる心理や行動を指す俗称です。

複数の医療機関や専門家の解説でも、疾患ではなく現代的な行動傾向として説明されています。

病名でないからこそ、相手にラベルを貼って終わりにするより、何が起きていたのかを推し量る手がかりとして受け取るのが現実的です。

ブロック・アカウント削除・音信不通という形

リセットは、いくつかの分かりやすい行動として表れます。

LINEのブロック、SNSアカウントの削除、音信不通、連絡先の変更、突然の退職や引っ越し、といった形です。

テレ東プラスが2000人に行った調査では、親しい人が突然音信不通になった経験がある人は約3割にのぼります。

つまり、こうした別れは決して珍しい出来事ではなく、あなただけに起きた特別な失敗ではないということです。

リセットは、ブロック・全消し・音信不通など、いくつかの分かりやすい行動として表れます。
リセットは、ブロック・全消し・音信不通など、いくつかの分かりやすい行動として表れます。

する人の背景を推測する材料として知る

リセットする側には、気を遣いすぎて疲れやすい、完璧主義、ゼロか百かで考えやすい、生活リズムが乱れている、といった傾向が指摘されます。

関係の限界まで我慢をため込み、小さなきっかけで一気に切ってしまうことがあるのです。

ここで大切なのは、これを相手を責める材料にも、自分を責める材料にもしないことです。

きっかけがあなたの言動だったとしても、ため込んでいたものは相手自身のもの、という切り分けだけ覚えておければ十分です。

背景を知る目的は、相手を理解して許すことではありません。

自分のせいだと一足飛びに決める前に、他の可能性もあると知って、判断を少し保留するためのものです。

ブロックだけか、アカウントごと消えたかで見え方が変わる

同じ切られ方に見えても、状況によって心配すべき度合いは違います。

自分の状況がどれに近いのかを確かめると、必要以上の不安を減らせます。

自分だけ切られたのか全員かを確かめる

最初に見てみたいのは、切られたのが自分だけなのか、周囲の人も同時に切られているのかです。

自分だけなら関係の中に何かがあった可能性が残りますが、全員が対象なら、相手側の事情による一斉のリセットと考えられます。

自分だけか周囲も全員か、直前の生活変化も含めて見ると、相手側の事情を切り分けやすくなります。
自分だけか周囲も全員か、直前の生活変化も含めて見ると、相手側の事情を切り分けやすくなります。

直前に相手の生活で大きな変化がなかったかも、あわせて思い返してみてください。

転職や引っ越し、家族の出来事など、あなたと無関係な場所で限界がきていたことは、実際によくあります。

ブロックと全消しでは心理が違う

特定の相手だけをブロックする行為と、アカウントごと消して全てを断つ行為は、心理が異なると指摘されています。

特定の人へのブロックは、自分の心地よさを守るための自己防衛に近いとされます。

一方で、全てを消してしまう行動には、自分の存在ごと消したいという気持ちが混じっている場合もあります。

どちらかを見分けることで、相手のことを心配すべき状況なのかどうかの目安がつきます。

確かめられた事実と想像を分けて書き出すと、自分だけを責める流れから少し距離を取れます。
確かめられた事実と想像を分けて書き出すと、自分だけを責める流れから少し距離を取れます。

判断に迷うときは、後半で触れる相談先を控えとして持っておくと安心です。

相手の課題と自分の課題を切り分ける

心理学者アドラーの考え方に、課題の分離という視点があります。

相手が関係をどうするかは相手の課題であり、あなたが引き受けて解決できる範囲の外にある、という整理です。

この線引きは、冷たく突き放すためのものではありません。

自分でどうにもできないことを抱え続けて消耗しないための、心の境界線として使うものです。

自分の課題相手の課題
自分の生活リズムを戻すこと連絡を絶つと決めたこと
自分の気持ちを認めること戻ってくるかどうか
一度だけ連絡するか決めることその連絡に返信するか
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もう一度連絡していいのか、追いかける前の線引き

多くの人がいちばん迷うのが、連絡していいのかという一点です。

ここは気持ちだけで動く前に、線引きを決めておくと後悔が減ります。

一度だけ短く伝え、返信がなければ追わない

相手から連絡しないでほしいと明確に言われていないなら、落ち着いたら連絡してね、と一度だけ短く伝える方法があります。

長い弁明や問い詰めではなく、扉を一つ開けておく程度にとどめるのがこつです。

そして、返信がなければそれ以上は追わない、と最初に決めておきます。

返事が来ないことも一つの答えとして受け取る。

つらい線引きですが、追い続けるほど自分がすり減っていくのを防いでくれます。

一度だけ短く伝えたら静かに待ち、返信がなければ追わない線引きが双方の境界を守ります。
一度だけ短く伝えたら静かに待ち、返信がなければ追わない線引きが双方の境界を守ります。

別アカウントや共通の友人経由は控える

答えが欲しくなると、別のアカウントを作って様子を見たり、共通の友人に繰り返し尋ねたりしたくなります。

気持ちは自然ですが、これは相手が引いた境界を越えていく行為になりかねません。

  • 別アカウントでのフォローやメッセージ
  • 共通の友人への度重なる問い合わせ
  • SNSやプロフィールを一日に何度も見に行く

こうした行動は、相手の意思を越えるだけでなく、あなた自身を出来事に縛りつけます。

確かめたい気持ちがつらさを長引かせていないか、時々立ち止まって見てみてください。

また戻ってくるのかへの向き合い方

戻ってくる人もいれば、そのまま関係が終わる人もいる、というのが正直なところです。

必ず戻る、もう二度と戻らない、とどちらにも断定はできません。

そして仮に再びつながれても、また切られるかもしれないという不安が残ることがあります。

相手が戻るかを待ち続けるより、自分の日常へ注意を戻すことが心の消耗を減らします。
相手が戻るかを待ち続けるより、自分の日常へ注意を戻すことが心の消耗を減らします。

だからこそ、戻るかどうかだけを軸にするより、自分が安心して一緒にいられる相手かという視点も持っておけると、振り回されにくくなります。

つらさが続くときの自分のケアと相談先

考え続けて生活が削られてきたと感じたら、視点を自分のケアへ移すタイミングです。

最後に、相談を考えてよい目安と、心配なときの窓口をまとめます。

眠れない・食欲がないが2週間続くときの目安

眠れない、食欲がない、仕事や家事が手につかない。

こうした状態が2週間以上続いているなら、それは頑張りすぎのサインとして受け取ってよい頃合いです。

相手の投稿やプロフィールの確認がやめられない、自分は人に嫌われる人間だという結論が固まってきた、という時も同じです。

ひとりで抱え込まず、信頼できる人や専門家に話す選択肢を思い出してみてください。

この出来事で一番つらいのは、関係を失ったことなのか、理由が分からないことなのか。

どちらに近いかを分けてみるだけでも、次に何を手放せばいいのかが見えやすくなります。

眠れない・食欲がない状態が続くときは、ひとりで抱えず専門家に話すことも自分を守る選択です。
眠れない・食欲がない状態が続くときは、ひとりで抱えず専門家に話すことも自分を守る選択です。

相手の安否が心配なときの公的相談窓口

相手がアカウントごと消え、安否そのものが気がかりなときもあると思います。

そうした場合は、相手を追い詰めない形で相談できる窓口があります。

厚生労働省のまもろうよ こころでは、電話やSNSで使える相談先を探せます。

これはあなた自身が眠れない、気持ちの落ち込みが続くというときにも使えます。

急いで結論を出さなくても、確かめられないことは確かめられないまま、少し時間を置いていいのだと思います。

自分の日常を少しずつ戻していくことが、今のあなたにできる、いちばん確かな一歩になります。

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監修者: 石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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