フレネミーの見分け方が知りたい。褒めてくるのに会うと疲れる友達を疑う自分もつらい

監修者の石川蓮(公認心理師)先生より

仲のいい相手ほど、違和感は口に出しにくいものですよね。

褒められているのに、なぜかモヤっとする。

その感覚は、案外あてになります。

ただ、一度の言葉で相手を決めつけると、今度は疑った自分を責めてしまいがち。

見分けを焦らず、会った後の自分の気分を手がかりにしてみてください。

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20代女性(会社員)

同期の友達が、いつも褒めてくれるんです。

でも、ランチや飲みに行った帰り道、なぜかどっと疲れて何もする気になれません。

この前も頑張った仕事を報告したら、意外とやるじゃんと返されて、その言い方が妙に引っかかりました。

こんなふうに相手を疑ってしまう自分も、嫌でたまらないんです。

ココラボ相談室からの回答

ご相談ありがとうございます。

褒めてくれるのに、会うと疲れてしまう。

その感覚を抱えながら相手を疑う自分まで責めていると、気持ちの置きどころがなくなってしまいますよね。

この記事では、フレネミーの見分け方を行動や会話のサインから整理しつつ、断定を急がずに自分の違和感とどう付き合うかを、一緒に考えていきます。

褒めてくるのに会うと疲れる、その違和感の受け止め

褒め言葉をもらっているのに、会った後だけぐったりする。

その矛盾した感覚に、うまく説明がつかず戸惑う人は少なくありません。

まずはこの章で、あなたが感じている疲れの正体を、責めずに眺めるところから始めます。

なぜか疲れる感覚を言葉にしてみる

一緒にいて楽しかったはずなのに、別れたあとにどっと疲れる。

この感覚は、あなたの心が何かに気づいているサインかもしれません。

疲れの中身は人によって違います。

気を張っていた緊張だったり、言葉の棘がじわじわ効いてきた痛みだったりします。

まずは、その相手といた後で自分がどんな気分になるかを観察してみてください。

正体がはっきりしなくても、疲れるという事実そのものは、無視しなくていい手がかりです。

会った後の疲れや言葉の引っかかりは、自分を責めずに確かめてよいサインです。
会った後の疲れや言葉の引っかかりは、自分を責めずに確かめてよいサインです。

フレネミーは friend と enemy が混じった関係

フレネミーとは、友達を意味するfriendと、敵を意味するenemyを組み合わせた言葉です。

表面上は親しく振る舞いながら、関わると消耗してしまう関係を指します。

はっきりした敵意ではなく、優しさの中に違和感が混じっているのが特徴です。

だからこそ気づきにくく、親友だと思っていた相手にモヤモヤする、ということも起こります。

診断名ではなく関係性を表す言葉

ここで押さえておきたいのは、フレネミーは心理学や医学の診断名ではないということです。

あくまで日常で使われる言葉で、誰かを正式に判定するためのものではありません。

同じ言動でも、相手が不器用なだけだったり、その人自身が何かを抱えていたりする場合もあります。

一度の態度で人を決めつけず、繰り返されるパターンとして眺める視点が役立ちます。

友達を疑ってしまう自分を責めなくていい

仲のいい相手を疑うことに、後ろめたさを感じる人は多いです。

疑う自分は心が狭いのでは、と自己嫌悪に傾いてしまうこともあります。

けれど、違和感に気づくことと、相手を悪人だと決めつけることは別ものです。

自分の感覚を確かめようとしているだけで、あなたが冷たいわけではありません。

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フレネミーの見分け方|行動・会話・SNSに出るサイン

ここからは、消耗しやすい関係に表れがちなサインを整理します。

会話の後に残る疲れや小さな違和感を、急いで打ち消さず振り返ってみましょう。
会話の後に残る疲れや小さな違和感を、急いで打ち消さず振り返ってみましょう。

相手を裁くチェックではなく、自分の違和感を言葉にするための材料として読んでみてください。

褒めながら下げる言い方に気づく

褒め言葉の中に、余計な一言が混じっていることがあります。

意外と上手だね、あなたにしては頑張ったね、といった、後味のすっきりしない言い回しです。

こうした表現はバックハンドコンプリメント(皮肉を含んだ褒め言葉)と呼ばれます。

繰り返されると自己肯定感がじわじわ削られるため、引っかかる感覚は覚えておいて損はありません。

一度の印象ではなく、褒め方・秘密・成功時の反応が繰り返されるかを見てみましょう。
一度の印象ではなく、褒め方・秘密・成功時の反応が繰り返されるかを見てみましょう。

秘密の漏洩やプライベートへの詮索

親身に相談へ乗ってくれたのに、話した内容が別の人に伝わっていた。

そんな経験があると、安心して打ち明けることが難しくなります。

恋愛や家庭、収入など、踏み込んだ話をしつこく聞いてくる場合も気に留めたいところです。

話したくないことは、無理に答えずやんわり話題を変えてかまいません。

成功を喜ばず失敗時だけ優しくなる

あなたが良い報告をしたとき、反応がどこか鈍い。

反対に、落ち込んでいるときには急に優しくなる。

この温度差が繰り返し感じられるなら、関係のバランスを見直すきっかけになります。

ただし一度きりの反応で判断せず、続けて起きているかどうかを見てください。

SNSでの張り合いやマウント

あなたが投稿するたびに、それ以上のものを見せようとする発信が続くことがあります。

遠回しな当てつけに見える投稿に、胸がざわつくこともあるでしょう。

とはいえSNSは、見せたい自分を出す場でもあります。

気になるならミュートや表示制限で、自分の見る情報を調整するほうが消耗しません。

フレネミーになる心理と、単発で決めつけない見極め方

サインを並べると、相手を責めたくなるかもしれません。

けれど背景の心理を知ると、決めつけずに距離を測る余裕が生まれます。

嫉妬・劣等感・承認欲求という背景

棘のある言動の奥には、嫉妬や劣等感が隠れていることがあります。

棘のある言動の背景には、嫉妬・劣等感・認められたい気持ちが重なることがあります。
棘のある言動の背景には、嫉妬・劣等感・認められたい気持ちが重なることがあります。

自分に自信が持てないとき、人の成功が自分の欠けた部分を照らすように感じられるのです。

認められたい気持ちが強すぎて、噂の中心になろうとする場合もあります。

性格が悪いというより、その人の心が揺れているサインとして捉えると、見え方が少し変わります。

狙われやすいのはどんな人か

比較の対象になりやすいのは、人柄がよく、頼まれると断りにくい人です。

華やかに見えたり、仕事や恋愛が順調そうに見えたりする人も、標的にされやすい傾向があります。

これはあなたに落ち度があるという話ではありません。

むしろ、相手にとって眩しく映る何かを持っている、と受け取ってよい部分です。

すぐに決めつけず、気になった出来事を静かに振り返ると関係のパターンが見えやすくなります。
すぐに決めつけず、気になった出来事を静かに振り返ると関係のパターンが見えやすくなります。

本物の友情との違いを整理する

見分けに迷ったときは、相手より自分の状態を基準にすると考えやすくなります。

健やかな関係は、会った後の心の軽さに表れることが多いからです。

会った後の状態心地よい関係消耗しやすい関係
気分穏やかで軽いどっと疲れる
喜びの共有素直に喜べる反応がぎこちない
自分らしさ自然体でいられる気を張ってしまう

表はあくまで目安です。

どちらか一方に完全に振り分けるためではなく、傾向を眺めるために使ってください。

一度の言動で決めつけない見方

大切なのは、単発の出来事でフレネミーだと断定しないことです。

人は誰でも機嫌の悪い日があり、たまたま棘のある言い方になることもあります。

相手を見抜こうと焦るほど、かえって細かい言動に振り回されてしまいます。

見極めたいのは同じパターンが繰り返し起きているかどうかで、一回の違和感はメモに残す程度にとどめ、時間をかけて眺めるほうが確かです。

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消耗しないための距離の取り方と境界線

見分けそのものより、消耗しない付き合い方のほうが大切です。

関係を切るか続けるかの二択で考えず、距離の調整という選択肢を持っておきましょう。

二人きりを避け情報を渡しすぎない

相手との間で疲れを感じるなら、会い方を少し変えてみる方法があります。

二人きりよりも複数人で会う、深い話は控えるといった工夫です。

渡す情報を減らすことは、相手を拒むこととは違います。

自分の内側を守るための、ささやかな線引きだと考えてください。

会い方・話す範囲・頻度を少しずつ調整することも、自分を守る境界線になります。
会い方・話す範囲・頻度を少しずつ調整することも、自分を守る境界線になります。

関係を切るより距離を調整する

距離を置くと聞くと、縁を切ることを想像するかもしれません。

けれど、会う頻度を自然に減らす、心の中で一歩引くだけでも十分に楽になります。

物理的に離れられない相手には、心理的な距離が役立ちます。

そういう人なんだ、と一度受け流すだけで、言葉の刺さり方は変わってきます。

境界線(バウンダリー)とは、ここまでは話せる、これ以上は踏み込まれたくない、という自分のラインのことです。

穏やかに線を引く練習は、消耗する関係から自分を守る支えになります。

自分もフレネミー的では?と不安なとき

サインを読むうちに、自分も同じことをしているのでは、と不安になる人もいます。

友達の成功をうまく喜べなかった記憶が、よみがえることもあるでしょう。

嫉妬や焦りは、誰の心にもある自然な感情です。

その気持ちに気づけている時点で、あなたは相手を傷つけまいとしている証拠でもあります。

一人で抱え込まないための相談先

ここまで読んでも、気持ちが晴れないこともあると思います。

消耗が続くときは、一人で抱えずに頼れる先を持っておくと安心です。

気持ちを整理する前に、まず安心できる場所で休むことも大切な選択です。
気持ちを整理する前に、まず安心できる場所で休むことも大切な選択です。

心身に不調が出ているときのサイン

その人のことで頭がいっぱいになり、眠りが浅くなる。

自己肯定感が明らかに下がり、日常のことにも力が入らない。

こうした状態が続いているなら、関係の見直しを急ぐより、まず自分の休息を優先してください。

心身のサインは、我慢の限界が近いことを教えてくれています。

消耗が続くときは、休息を優先し、信頼できる人や専門家につながってください。
消耗が続くときは、休息を優先し、信頼できる人や専門家につながってください。

カウンセリングという選択肢

気持ちの整理は、信頼できる人に話すだけでも進みます。

身近に話しにくいときは、専門家に相談する方法もあります。

たとえばよりそいホットライン(0120-279-338)のように、無料で利用できる公的な相談窓口があります。

これくらいで相談していいのかな、とためらう必要はありません。

うまく見分けられなくても、あなたが消耗しない関係を選び直していくことはできます。

焦って結論を出さず、自分の気分を手がかりに、少しずつ間合いを整えていってください。

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監修者: 石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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