フレネミーかもしれないママ友がいる。当てはまるんか特徴と対処法を教えて

監修者の石川蓮(公認心理師)先生より

ママ友の関係は、子どもが間にいるぶん、簡単には距離を置けないんですよね。

会うと疲れるのに離れられない自分を、責めてしまう方も少なくありません。

でも、その疲れは敏感すぎるせいではないんです。

まずは違和感に気づけたご自分を、少し労ってあげてくださいね。

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30代女性(主婦)

30代の主婦です。

子どもが同じ幼稚園のママ友と、送り迎えのたびに話すうちに親しくなりました。

最近はランチのあとになぜかぐったりして、褒められたはずの言葉が胸に刺さり、眠れない夜もあります。

子ども同士は仲がいいので、距離を置きたいのに動けずにいます。

ココラボ相談室からの回答

ご相談ありがとうございます。

仲がいいはずなのに、会うと疲れてしまう。

その感覚を考えすぎで片づけず、ここまで来られたのだと思います。

この記事では、フレネミーと呼ばれる関係がママ友の間で特にしんどくなる理由と、子どもの関係を守りながら距離を測り直すための考え方を、少しずつ整理していきます。

そのママ友との時間に、なぜか疲れてしまうあなたへ

仲良くしているつもりなのに、会ったあとに気持ちがずしんと重くなる。

まずはその感覚を、否定せずに受け止めるところから始めます。

なぜ消耗するのかを解き明かす前に、いまのあなたの状態を確かめていきます。

会った後の疲れは、関係の違和感に気づくための大切な合図です。
会った後の疲れは、関係の違和感に気づくための大切な合図です。

会うと消耗するのは気のせいではない

ランチや立ち話のあと、家に帰ると急に疲れが押し寄せる。

そんなとき、多くの人が自分の心が狭いのかなと考えてしまいます。

けれど、会うたびに気力を削られる感覚には、たいてい理由があります。

相手の言葉や態度に、親しさとは別の何かがまじっている。

その違和感を、体のほうが先に受け取っているのです。

疲れは弱さのサインではなく、関係の質を教えてくれる合図でもあります。

その疲れを責めずに眺めてみると、少し楽になることがあります。

自分を責めず、感じた違和感を自分を守る手がかりにしましょう。
自分を責めず、感じた違和感を自分を守る手がかりにしましょう。

私の考えすぎかもと責めなくていい

気になる言動があっても、相手は悪気がないのかも、私が敏感すぎるだけ、と自分を納得させようとしていませんか。

その優しさは大切なものです。

ただ、自分の感覚に何度も蓋をしていると、モヤモヤはかえって行き場を失います。

相手を責める必要はありません。

同じように、感じている自分を責める必要もない。

違和感があること自体を認めてよいという前提から始めてみます。

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フレネミーとは何か、ママ友だと特にしんどい理由

違和感の正体を知ると、気持ちの整理がしやすくなります。

ここでは言葉の意味と、ママ友という関係ならではの重さを見ていきます。

子どもを介する関係では、挨拶を保ちながら距離を調整できます。
子どもを介する関係では、挨拶を保ちながら距離を調整できます。

味方を装うフレネミーという関係

フレネミーは、フレンド(友達)とエネミー(敵)を組み合わせた言葉です。

親しく接してくるのに、どこかで張り合ったり、こちらを下に置こうとしたりする相手を指します。

心理学では、こうした関係を両価的関係(アンビバレントな関係)と呼びます。

好意と警戒が同時に存在する、割り切れない関係のことです。

心理学者ホルト-ランスタッドとウチノが2019年に示したSADモデルという理論では、私たちが大切にしている人間関係のうち、およそ半数がこの両価的なものとして感じられていると整理されています。

つまり、あなたが抱えているモヤモヤは、特別に珍しいものではありません。

親しさの中に張り合いや警戒が残ることが、関係の疲れにつながります。
親しさの中に張り合いや警戒が残ることが、関係の疲れにつながります。

毎日会い、子どもを介するから切りにくい

職場の相手なら、部署が変われば距離を置けます。

学生時代の関係も、卒業すれば自然と薄れていきます。

けれどママ友は、幼稚園や小学校という狭い世界で、何年も顔を合わせ続けます。

送り迎え、公園、行事と、視界に入る回数が多いほど、心の負担は積み重なっていきます。

さらに、子ども同士の関係を思うと簡単には離れられないという事情が重なります。

私が距離を置いたら子どもに影響するかも、という不安が、論理よりも強く働くのです。

この切りにくさこそ、ママ友フレネミーがとりわけしんどくなる理由です。

フレネミーかもしれないママ友によくある言動

特徴を知ることは、相手を裁くためではありません。

自分の違和感に名前をつけ、距離を測る手がかりにするためです。

マウント・SNS自慢・情報の抜き取り

よくあるのは、子どもの発達や成績、習い事をめぐる比較です。

もう字が書けるの、受験は早いほうがいいよ、といった言葉が、励ましのようでいて胸に刺さります。

背景には、人は正解のない領域ほど他人と比べてしまうという心理があります。

これは社会的比較理論として知られる考え方で、子育てはまさに比較が起きやすい場です。

ほかにも、SNSで自分だけ誘われていない集まりを見せられたり、うっかり話した個人的な情報が広まっていたり。

親しさを装いながら、こちらの情報を集めていく動きには、少し注意しておきたいところです。

人格ではなく、繰り返される具体的な言動を見て判断することが大切です。
人格ではなく、繰り返される具体的な言動を見て判断することが大切です。

あなたのためという二面性と支配

心配だから言うんだけど、と前置きしながら、こちらの行動を誘導してくる人もいます。

本人は善意のつもりでも、結果として相手を思い通りに動かそうとしている場合があります。

たとえば、あるグループから抜けるよう勧めておきながら、後でその集まりに自分が入り込んでいる。

そんなちぐはぐさに気づいたとき、胸がざわつくのは自然な反応です。

言葉のやさしさと、実際の行動がずれている。

その食い違いを見逃さないことが、自分を守る一歩になります。

やさしい言葉と実際の行動が一致しているかを落ち着いて確かめましょう。
やさしい言葉と実際の行動が一致しているかを落ち着いて確かめましょう。

相手を決めつけず、言動で見ていく

ここで気をつけたいのは、相手をサイコパスなどと決めつけないことです。

刺激的な言葉で相手を病名のように語ると、こちらの不安がかえってふくらみます。

大切なのは、人格をラベルで判定することではありません。

具体的な言動が、自分にとって安全かどうかという視点で見ていくことです。

そうすると、必要以上に相手を大きな存在にせずに済みます。

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関係を壊さず距離を置くための具体策

距離を置くとは、関係をすべて断つことではありません。

必要な接点は残しながら、消耗する部分だけを減らしていく工夫を紹介します。

自己開示を絞り、マウントに乗らない

まず見直したいのは、どこまで自分のことを話すかです。

情報の深さは、相手との信頼に応じて段階を分けると整理しやすくなります。

  • 誰に話してもいいこと(天気・行事)は、浅い段階まで
  • 家庭の悩みや進路は、本当に信頼できる人にだけ
  • 経済状況や深い不安は、家族や親友にとどめる

気になる相手には、原則いちばん浅い情報だけにしておくと、後で材料にされる心配が減ります。

話す内容の深さは、相手への信頼度に合わせて段階を分けられます。
話す内容の深さは、相手への信頼度に合わせて段階を分けられます。

マウントを向けられたときも、勝とうとしないのがこつです。

すごいね、うちはマイペースだよ、と軽く受けて、すぐ別の話題に移す。

同じ土俵に上がらないことが、いちばん消耗しない返し方です。

謝りすぎない断り方・返し方

誘いを断るとき、その場で言葉を探すと疲れます。

あらかじめ、いくつかの断り文句を用意しておくと気持ちが軽くなります。

ポイントは、理由を細かく言いすぎず、謝りすぎないことです。

詳しく説明すると反論の隙を与えますし、何度も謝ると次は来るかもと期待させてしまいます。

ありがとう、その日は家の予定があって、また声かけてね。

このくらい短く、余韻を残して終えるのがちょうどいいのです。

短く断り、謝りすぎずに話題を変えると消耗を減らせます。
短く断り、謝りすぎずに話題を変えると消耗を減らせます。

子どもの関係と親の付き合いは分けて考える

私が離れたら子どもがかわいそう、という不安は、多くの人が抱えます。

けれど、子ども同士の関係と親同士の付き合いは、基本的に別のものです。

子どもは園や学校で、自分の力で友達を見つけていきます。

親の距離感で、その世界が大きく揺れることはそう多くありません。

行事や連絡など、子どものために必要な接点だけは保つ。

子どもの交流と親同士の付き合いは、分けて考えてかまいません。
子どもの交流と親同士の付き合いは、分けて考えてかまいません。

深く付き合わなくても、必要な情報のやりとりはできると置き直すと、罪悪感が少し和らぎます。

ひとりで抱えないための支えと相談先

最後に、消耗しきってしまわないための支えについて触れます。

つながりと相談先を持っておくことが、心の逃げ場になります。

ママ友以外の小さなつながりを持つ

ママ友の世界だけに軸足を置いていると、そこから距離を取った瞬間に孤独が押し寄せます。

だからこそ、別の場所にも小さなつながりを持っておくと安心です。

独身時代の友人、趣味の集まり、仕事の縁、オンラインでゆるくつながれる場。

子どもの話をしなくていい相手が数人いるだけで、心の余白は変わってきます。

アメリカのある2021年の調査では、親しい友人が3人以下という人が約半数にのぼると報告されています。

友人関係は、数より質へと重心が移っていると考えると、無理に広げなくていいと思えてきます。

ママ友以外の小さなつながりが、心に余白をつくります。
ママ友以外の小さなつながりが、心に余白をつくります。

つらさが続くときに頼れる相談先

距離を置く工夫をしても、気持ちが晴れないこともあります。

眠れない、食欲が出ない、気分の落ち込みが続く。

そんなときは、一人で抱え込まないでほしいのです。

お住まいの自治体には、子育てや暮らしの悩みを聞いてくれる相談窓口があります。

つらさが強い場合は、心療内科やカウンセリングという選択肢もあります。

つらさが続くときは、身近な人や地域の窓口、専門家を頼れます。
つらさが続くときは、身近な人や地域の窓口、専門家を頼れます。

厚生労働省のこころの相談窓口でも、電話やSNSで話せる先を案内しています。

相談することは、弱さでも大げさでもありません。

あなたの違和感やつらさは、ちゃんと受け止めてもらっていいものです。

今すぐすべてを解決しなくても、話せる先を知っておくだけで、少し呼吸がしやすくなります。

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監修者: 石川蓮(公認心理師)

公認心理師、行動心理士。1997年生まれ。北里大学・大学院卒業。その後、公認心理師と行動心理士の資格取得。
在学中は高齢者や生産人口の色覚異常や朝型夜型特性が睡眠に与える効果等の研究を行う。
大学院卒業後、大学病院附属の研究所にてカウンセリングやデータマネジメント担当として勤務。また、都立高校の心理学講師としても勤務。
「心の悩みを持つ方のそばに寄り添う」をモットーに業務遂行しております。

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